「もう、コピペのスカウトは要らない」ITエンジニアの私が、6つの転職スカウトサービスを本音で比較して、ようやく見つけた「1つの答え」

はじめまして。都内でWebエンジニアをしている、タケシと申します。30代半ば、得意なのはバックエンド(GoとPHP)で、最近はインフラ(AWS)も少しかじっています。

このnoteを読んでくださっているあなたも、もしかしたらIT/Web業界の方かもしれません。そして、私と同じような「悩み」を抱えているのではないでしょうか。

それは、「転職サービスからの、心のこもらないスカウトメール」です。

朝、Slackとメールをチェックするのが日課ですが、そこには毎日のように、いくつかの転職サービスからの「新着スカウト」通知が届きます。

「あなたの経験にマッチした求人が…」
「ぜひ一度お話ししませんか?」

期待を込めて開いてみると、そこにあるのは、私の経歴を本当によく読んだのか疑わしい、テンプレート(雛形)を流し込んだような文面。

「Reactの経験を活かしませんか?」
(…私、バックエンドエンジニアで、Reactはチュートリアル程度しか…)

「10名のマネジメント経験を求めています!」
(…リーダー経験はありますが、10名はさすがに…)

「年収XXX万円!SIerで上流工程を!」
(…自社開発のWebサービスを希望していると、あれほど書いたのに…)

がっかりします。正直、うんざりしていました。

私たちの仕事は、技術の進歩が早く、専門性も高い。だからこそ、「自分のスキルセット」と「企業の求める技術スタック」が噛み合うことが、何より重要です。

それなのに、まるで「エンジニア」という大きな箱に、何もかも放り込むようなスカウトばかりが届く。自分の価値が正しく評価されていない、と感じる日々でした。

「いますぐ転職したい」わけではないけれど、「良い話があれば考えたい」。
私たち(おそらく20代後半から40代の、現場で手を動かすエンジニア)の多くは、そう思っているはずです。

だから、エージェントに急かされるのは嫌だ。でも、自分の市場価値は知りたい。できれば、自分の技術を本当に理解してくれる企業とだけ、話がしたい。

そんなわがままな(でも、当然の)願いを叶えてくれるプラットフォームはないものか。

私はこの1年間、本気でそれを探しました。有名なサービスに片っ端から登録し、プロフィールを書き込み、スカウトを受け取り続けました。

今日は、そのリアルな体験を、忖度(そんたく)なしのランキング形式でご紹介したいと思います。

もしあなたが、私と同じように「コピペのスカウト」に疲れ果てているなら、この記事が、あなたの次のキャリアを考えるヒントになれば幸いです。

私が本音で比較した「ITエンジニア向け」スカウトサービス・ランキング

今回、私が比較したのは、以下の6つのサービスです。すべて、私自身がプロフィールを登録し、実際にスカウトを受け取り、企業と(いくつかのサービスでは)面談まで進んだものです。

比較軸は、以下の3点に絞りました。
  • スカウトの「質」:テンプレ感がなく、私の経歴を読んでいるか。
  • スカウトの「熱量」:本当に私に会いたいと思っているか。(面談確約など)
  • 専門性:IT/Web業界の解像度が、企業側・プラットフォーム側にあるか。
それでは、ランキングの発表です。あえて6位から順に紹介させてください。




【第6位】Wantedly (ウォンテッドリー)

「会社の『想い』は伝わる。でも、『技術』のマッチングは難しい」

Wantedlyは、厳密には転職サイトというより「ビジネスSNS」ですね。私も、今の会社の前にいたスタートアップはWantedlyで見つけました。

良いところ:
  • 企業の「ミッション」や「バリュー」、「なぜこの事業をやっているのか」という”想い”が伝わりやすい。
  • 「話を聞きに行きたい」ボタンで、面接というより「カジュアル面談」から入れる敷居の低さ。
  • スタートアップやベンチャー企業が非常に多い。
正直、気になったところ:
  • スカウトの「質」が、企業の人事担当者のリテラシーに大きく依存します。良いスカウトもあれば、本当に誰にでも送っていそうなものも多いです。
  • 「給与」や「待遇」の話がしにくい。あくまで「共感」がベースなので、「で、結局、私のスキルだと年収いくらですか?」という生々しい話が後回しになりがちです。
  • 「Go言語の経験者」というより、「弊社のミッションに共感してくれるエンジニア」というフワッとした募集が多い印象でした。
総評:
「まだ転職は考えていないけれど、面白い会社がないかな」と探す“情報収集フェーズ”や、新卒・第二新卒の方には最適だと思います。ただ、特定の技術スキルを武器にキャリアアップしたい30代以降の私には、少し物足りなさを感じました。




【第5位】リクルートダイレクトスカウト

「スカウトの『量』は圧倒的。だが、その中に『宝』は埋もれているか」

リクルートが運営する、ハイクラス向けのスカウトサービスです。登録すると、多くの「ヘッドハンター」と呼ばれるエージェントからスカウトが届きます。

良いところ:
  • 登録されているヘッドハンターの数が多く、スカウトの「量」は本当にすごいです。1日に10件以上届くことも。
  • 大手企業や、誰もが知るメガベンチャーの「管理職」や「シニアクラス」の案件も隠れています。
正直、気になったところ:
  • 「数打てば当たる」感が否めません。私のプロフィールを本当に読んだのか怪しいスカウトが、第6位のWantedly以上に多かったです。
  • スカウトの送り主が「企業」ではなく、ほぼ「ヘッドハンター(エージェント)」です。そのため、「企業が直接あなたに会いたい」という熱量が伝わりにくい側面があります。
  • ヘッドハンターにもIT専門の方とそうでない方が混在しており、技術的なミスマッチが多発しました。(PHP経験者なのに、Javaの基幹システム案件が届く、など)
総評:
とにかく多くの選択肢に触れたい人、自分の市場価値を「量」で測りたい人には良いかもしれません。しかし、私のように「ノイズ(不要なスカウト)を減らして、質の良い出会いだけを求めたい」エンジニアにとっては、メールボックスの整理が大変、というのが正直な感想です。




【第4位】Green (グリーン)

「UIは最高。でも『カジュアル面談』の先に進む熱量が測りにくい」

IT/Web業界のエンジニアなら、一度は登録したことがあるのではないでしょうか。UI(ユーザーインターフェース)が非常に洗練されていて、使っていて気持ちが良いサービスです。

良いところ:
  • 「カジュアル面談」を積極的に行っている企業が多く、Wantedlyと似た手軽さがあります。
  • 企業の開発環境(使っている技術、チームの雰囲気など)の情報開示が比較的しっかりしています。
  • スカウトも、企業の人事や時には現場のエンジニアから「直接」届くことが多いです。
正直、気になったところ:
  • 「カジュアル」すぎて、お互いの本気度が測りにくいことがあります。「話を聞いてみたけど、採用したいのか、ただ情報交換がしたいだけなのか分からなかった」という経験が何度かありました。
  • スカウトに「プレミアムスカウト」のような強弱がなく、どれが本気のスカウトなのかが判別しにくいです。
  • UIが良すぎる反面、ゲーム感覚で「気になる」を押しすぎてしまい、本当に自分が何をしたいのか見失いそうになる瞬間がありました。
総評:
「転職」と構えずに、情報交換やゆるいつながりを持つにはとても良いサービスです。特に20代~30代前半で、いろいろな会社をフラットに見てみたい方には強くおすすめできます。ただ、「本気でキャリアを考えたい」というフェーズでは、もう少し「真剣度」の見えるサービスが欲しくなりました。




【第3位】Findy (ファインディ)

「GitHub連携は革命的。だが、コードを書かない自分には…」

Findyは、「スキル偏差値」という形で、GitHubやQiitaの活動を分析してエンジニアのスキルを可視化してくれる、非常にユニークなサービスです。

良いところ:
  • GitHubを連携させるだけで、自分の「技術力」が客観的なスコアになるのが画期的です。コードの質や活動量を見てスカウトが来るため、「技術を正しく評価されている」という感覚が強いです。
  • スカウトを送ってくる企業も、技術への理解度が非常に高いスタートアップやWeb系企業が多い印象です。
  • 「スキル偏差値〇〇以上の方へ」というスカウトは、他のサービスにはない「特別感」があります。
正直、気になったところ:
  • 私は最近、コードを書く時間よりも、チームのアーキテクチャ設計やメンバーの育成に時間を使うことが増えてきました。そうなると、GitHubの活動が鈍くなり、スキル偏差値が上がりにくくなります。
  • つまり、「コードをバリバリ書く人」には最適ですが、PM(プロジェクトマネージャー)やEM(エンジニアリングマネージャー)寄りのキャリアを考えていると、強みを発揮しにくいかもしれません。
  • また、デザイナーさんやマーケターさんには、この仕組みは適用しづらいだろうと感じました。
総評:
自分の書いたコードで勝負したい、純粋な「技術者」にとっては、これ以上ないサービスだと思います。自分のGitHubがそのままレジュメ(履歴書)になる感覚は、素晴らしい体験でした。ただ、私の今のキャリアフェーズ(技術+マネジメント)とは、少しだけ軸足がズレてしまいました。




【第2位】ビズリーチ

「『格』は感じる。でも、本気で向き合うには『覚悟』もいる」

言わずと知れた、ハイクラス転職の代名詞ですね。「選ばれた人だけの」というキャッチコピーの通り、登録には審査があります。

良いところ:
  • 届くスカウトの「質」は、第5位のリクルートダイレクトスカウトと比べると、明らかに高いです。高年収の案件や、非公開の重要なポジションの打診が多いです。
  • ヘッドハンターも、業界に精通したベテランが多い印象を受けます。
  • (有料プランに登録すれば)企業から直接届く「プラチナスカウト」は、本気度が高いものが多いです。
正直、気になったところ:
  • 「ハイクラス」であるがゆえのプレッシャーがあります。「年収1000万円以上」といった案件が並ぶと、「自分はまだそこまででは…」と気後れしてしまう瞬間がありました。
  • サービスをフル活用するには、有料プラン(プレミアムステージ)への登録がほぼ必須です。本気で転職するなら投資すべきですが、「良い話があれば」の段階では少しハードルが高いです。
  • スカウトは「ヘッドハンター」経由が中心で、「企業が直接私を見つけてくれた」という感動は、他のダイレクト・リクルーティングサービスに比べて少なめです。
総評:
「本気で年収アップを目指す」「管理職・CTO候補としてステップアップしたい」と覚悟が決まった、30代後半~40代のエンジニアには最強のツールの一つだと思います。ただ、私のように「まだ現場で手を動かしたい」「カジュアルに企業と話したい」という温度感には、少し重厚すぎると感じました。




【第1位】レバテックダイレクト

「私の『やりたいこと』と『やりたくないこと』を、一番わかってくれた」

そして、散々悩み、試し続けた私が、最終的に「ここだ」と結論付けたのが、レバテックダイレクトでした。

「レバテック」といえば、ITエンジニア専門のエージェントサービス(レバテックキャリア)で有名ですよね。私も以前、エージェントの方にお世話になったことがあります。

そのレバテックが運営する「ダイレクト・リクルーティング(スカウト)」サービスです。

正直、登録する前は「どうせ、レバテックキャリアと同じで、エージェントから大量にメールが来るだけなのでは?」と少し疑っていました。

しかし、その予想は良い意味で裏切られました。

なぜ、レバテックダイレクトが「1位」だったのか

私がこのサービスを1位に選んだ理由は、他のサービスが解決できなかった「エンジニア特有の悩み」に、真正面から向き合ってくれていると感じたからです。

理由1:スカウトの「本気度」が可視化されている

これが一番の決め手でした。

レバテックダイレクトに届くスカウトには、「面談確約」「面接確約」というタグが付いているものが多くあります。(検索した情報では、スカウトの90%以上がこれだとか)

これは、「あなたのプロフィールを読みました。ぜひ、一度お会いしたいです」という、企業からの本気のメッセージです。

他のサービスでありがちな、「カジュアル面談(といいつつ、ただの会社説明会)」や、「まずは応募してみませんか?(選考を確約するとは言っていない)」という曖昧なスカウトとは、熱量が全く違います。

私たちの時間は有限です。その貴重な時間を「本気で会いたい」と思ってくれている企業だけに使える。この効率性は、忙しい現場エンジニアにとって、何よりの魅力でした。

理由2:ITエンジニアの「解像度」が、圧倒的に高い

さすが、ITエンジニア専門のレバテックが運営しているだけあります。

企業が登録する「求人票」の情報が、他のサービスと比べて詳細です。

「利用技術」はもちろん、「開発環境」「チームの雰囲気」「コードレビューの文化」「テストの有無」といった、私たちが本当に知りたい情報が、あらかじめしっかり書き込まれていることが多いのです。

これは、レバテックの担当者が企業側をしっかり取材しているからだそうです。

その結果、企業から届くスカウトも、「タケシさんのGo言語でのAPI開発経験と、AWSを使ったインフラ構築の経験は、まさに我々が求めているものです」といった、具体的な「技術」に基づいた内容になります。

「ああ、ちゃんとプロフィールを読んで、技術を理解した上で送ってくれているな」と、初めて心から納得できました。

理由3:画期的な「やりたくないこと」の登録機能

これは、他のサービスでは見たことがない、素晴らしい機能でした。

レバテックダイレクトのプロフィールには、「やりたいこと」だけでなく、「やりたくないこと」を登録する欄があるのです。

私は、迷わず書きました。
  • レガシーな環境での保守・運用のみの業務
  • 技術選定の自由度がまったくない現場
  • 客先常駐(SES)の案件
これを登録しておくだけで、企業側もそれを見て、ミスマッチなスカウトを送らないようになります。

転職活動で感じるストレスの多くは、「希望しない条件の仕事ばかり紹介される」ことです。それを未然に防いでくれるこの機能は、まさに「エンジニアの気持ちをわかってくれている」と感じました。

私がレバテックダイレクトで体験したこと

私は、レバテックダイレクトに登録して2週間ほど経った頃、ある中堅のWebサービス企業から「面談確約」のスカウトを受け取りました。

そこには、私が「やりたいこと」に書いていた「マイクロサービスアーキテクチャへの移行」に、まさしく取り組んでいる最中であること、そして私の「Go言語の経験」をぜひ活かしてほしい、という熱心なメッセージが書かれていました。

もちろん、「やりたくないこと」に書いていた条件は、すべてクリアしていました。

面談では、CTOの方が直接出てきてくださり、技術的な課題について1時間みっちりディスカッションしました。それは「面接」というより、私にとっては「楽しい技術勉強会」のようでした。

(結果的に、その時は現職に残ることを選びましたが、今でもその企業とは良い関係が続いています)

この経験を通じて、私は「転職活動は、ストレスフルなものばかりではない。自分のスキルを正しく評価してくれる場所さえ見つければ、こんなにも前向きなものになるんだ」と、実感することができました。

結論:自分の「技術」と「時間」を大切にしたいあなたへ

長くなってしまいました。

私がこの1年間、6つのサービスを使い倒して感じたのは、「どのサービスが一番良いか」は、その人のキャリアフェーズや目的によって変わる、ということです。
  • 「会社の雰囲気」を重視するなら、Wantedly
  • 「技術(コード)」で評価されたいなら、Findy
  • 「ハイクラス(年収)」を狙う覚悟があるなら、ビズリーチ
それぞれに、確かな価値があります。

ですが、もしあなたが、私と同じように、

「自分のITエンジニアとしてのスキルを、正しく評価してほしい」
「コピペのスカウトで、もう時間を無駄にしたくない」
「エージェントに急かされず、自分のペースで企業と直接話したい」


そう感じている、20代、30代、40代の「現役エンジニア」であるならば。

私は、レバテックダイレクトに登録してみることを、心からおすすめします。

あなたの技術的な強み、そしてあなたの「やりたくないこと」をプロフィールに書き込む作業は、それ自体が素晴らしい「キャリアの棚卸し」になります。

そして、そのプロフィールを読んでくれた「本気」の企業からスカウトが届く体験は、あなたのエンジニアとしての自信を、きっと取り戻してくれるはずです。

この記事が、転職活動に疲れてしまった、かつての私のような誰かの助けになれば、こんなに嬉しいことはありません。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。